自然回帰志向の樹木葬とは？合祀と個人埋葬の違い
樹木葬とは、従来の墓石の代わりに樹木や花をシンボルとした埋葬方法です。比較的新しい埋葬方法である樹木葬は、決まった形態がなく、さまざまなスタイルがあります。自然に還る供養方法として、近年注目されている埋葬方法の一つです。
大きく分けると、樹木葬は自然型と庭園型の2種類に分類されます。
自然型樹木葬
自然型樹木葬は、野山に樹木などを植樹し、その根元に遺骨を埋葬するスタイルです。
広い土地が必要なため、郊外の広いお寺や霊園で可能ですが、都市部や住宅街ではほとんど見られず、新潟でも多くありません。
自然型樹木葬でも、埋葬の形態は以下のように分かれます。
- 合葬型：1本のシンボルツリーの下に複数の遺骨を埋葬する
- 個別埋葬型：1区画ごとにシンボルツリーを植え、個人墓として遺骨を埋葬する
シンボルツリーの種類に決まりはありませんが、日本人に馴染み深い桜の木が多く選ばれています。春には美しい花を咲かせることで、訪れる人々の心を癒す効果も期待できます。
庭園型樹木葬
庭園型は、花壇や植栽スペースを整備し、その中に樹木を植え、他の場所に遺骨を埋葬する形態です。
都市部のお寺や霊園で多く見られる樹木葬で、比較的コンパクトな敷地でも実施可能です。庭園の景観やデザインにもこだわることで、訪れる方が心地よくお参りできる環境を作れます。
樹木葬のメリット
- お墓掃除がほとんど不要
- 自然に還ることができる（自然型のみ）
- 樹木や花々に囲まれた環境で、自然回帰志向を持つ人に適している
樹木葬のデメリット
- 合祀型の場合、遺骨の改葬（移動・取り出し）ができない
- 永久使用できず改装されることがある（庭園型は、13回忌後などに合葬墓に改葬されることがある）
自然回帰志向の樹木葬は、従来のお墓とは異なる自由で自然な供養スタイルとして人気が高まっています。
都市部では庭園型が多く、郊外では自然型の樹木葬も可能です。
合葬型と個人埋葬型の違い、樹木葬のメリット・デメリットを理解し、家族や自分に合った供養方法を選ぶことが大切です。また、訪れる方が安心してお参りできるよう、管理体制や施設の状況を事前に確認しておくことも重要です。
