合同墓（合葬墓）の特徴とは？費用や注意点も解説
合同墓（合葬墓）とは、骨壺から取り出した遺骨を複数人の遺骨と一緒に埋葬（合祀）して、合同で祀るお墓のことです。
納骨スペースの上には、仏塔や観音像、モニュメントなどが設置されていることが一般的です。
以前は「永代供養＝合同墓」と考えられることが多かったですが、現在では永代供養でも、樹木葬や納骨堂などさまざまな埋葬方法を選べるようになっています。
合同墓のメリット
合同墓の最大のメリットは、費用を抑えられることです。
個別の墓石を建てるよりも費用が格段に低く、管理費や維持費も比較的少額で済むため、経済的負担を軽減できます。
また、墓じまいの受け皿としても利用されることが多く、代々のお墓に埋葬された遺骨をまとめて納骨する場合にも適しています。
さらに、多くの遺骨を一度に管理できるため、管理の手間が少なく、維持の負担も軽減できる点もメリットです。
合同墓のデメリットと注意点
合同墓のデメリットとして最も重要なのは、一度納骨すると遺骨の改葬（移動・取り出し）ができない点です。
他の遺骨と一緒に合祀されるため、後から個別に取り出すことはできません。そのため、遺族によっては遺骨がどこにあるのか分からなくなることに寂しさや物足りなさを感じる場合もあります。
この点は、散骨に近い感覚で供養することになるともいわれており、心情的な側面も含めて事前に理解しておくことが大切です。
ただし、近年ではお寺によって、他人の遺骨と一緒に納骨する場合でも骨袋に入れた状態で納骨する方式を取り入れる例も見られます。 また、合同墓は墓碑に個人名を刻まないケースが多いですが、希望すればお墓の側面や周辺に名前の入った銘板プレートを設置できる場合があります。この場合、プレート代はお墓の費用とは別に数万円程度かかることがあります。
合同墓（合葬墓）は、費用面でのメリットが大きく、管理も手軽な埋葬方法として注目されてきました。
一方で、納骨後の改葬ができない点や、名前の表示方法などには注意が必要です。
家族や自身の希望に合わせて、事前にお寺や霊園と相談し、納得のいく形で供養方法を選ぶことが大切です。
